コラム
海外の新電力事情
日本では2016年4月から電力が自由化され、参入する業者の中から電力の契約先を自由に選択することができます。電力自由化の制度がスタートを切ったばかりの日本に対し、海外では既に電力の小売りが自由化されているところもあります。
そこで、海外の新電力事情をご紹介します。
開かれた市場、イギリスの電力事情
1999年に電力供給の自由化を果たした国がイギリスです。
電力市場に様々な会社が参入する中、イギリスでは携帯電話を変えるような感覚で気軽に電力会社を乗り換えるケースも多いです。
それぞれ自由に付帯サービスや価格設定を行っており、さらにガスも自由化されたことで電気とガスのセット販売も一般的です。消費者はプランや料金を比較し、自分の生活や考え方と合ったサービスの電力会社を選んでエネルギーを購入しているのです。
イギリスは、電力自由化により日本円で3~5万円ほど安い価格でエネルギーを購入することができるようになったと言われ、世界的に見ても開かれた市場としてお手本にされることも多く、電力自由化に成功した国と言えます。
複雑すぎるドイツの電力事情
日本と同様、地域ごとに電力供給会社が存在していたドイツは、1998年に電力の自由化が開始されました。
しかし、あまりにも多くの電力会社が乱立して多すぎる料金プランが展開され、その複雑な仕組みが消費者を混乱させ、消費者は新電力から旧来の電力会社へ契約を戻したという経緯があります。
また、消費者離れが進んだ原因として、新電力会社の倒産や送電事業者のミスによって大規模な停電を招いてしまったことなども挙げられます。
新電力導入が成功したとは言い難い面のあるドイツですが、日本よりも早く導入した先輩国として注目されている国でもあり、日本での電力自由化が成功するために得られること、学ぶべきことも多いと言えます。
その他、フランスやイタリアでも2007年に電力の自由化が始まっていますが、電力比較サイトの公平性の無さやスイッチングの難しさから、新電力が浸透しにくい状況にあるようです。既に電力自由化された海外の事例を参考にすることで、日本での自由化も成功に導くことができるでしょう。
イーレックスの代理店である我が社では、高圧・低圧電力を使用している一般家庭や企業で、電気代削減の悩みを抱える方に新電力を提案しています。電気代を見直す際は、一度我が社にご相談ください。現在契約している電力会社からの切替や、それに伴う見積もりも対応させていただきます。